その腕のしびれ、ただの疲れだと思っていませんか?「頸椎性神経根症」の正体と改善への道

「朝起きたら首が回らない…寝違えたかな?」 「最近、肩から指先にかけてジワーッとしびれるような違和感がある」 「上を向くと腕に電気が走るような痛みがある」

日々の生活の中で、このような症状を感じたことはありませんか? 多くの方は「ひどい肩こりだろう」「数日休めば治る寝違いだろう」と軽く考えてしまいがちです。しかし、その症状の裏には「頸椎性神経根症(けいついせいしんけいこんしょう)」という状態が隠れているかもしれません。

今回は、聞き慣れない名前かもしれませんが、実は誰にでも起こりうるこの症状について、原因や対処法をわかりやすく解説していきます。


1. 頸椎性神経根症とは?(寝違いやぎっくり腰との違い)

一言でいうと、「首の骨(頸椎)の部分で、神経の根っこが圧迫されて痛みやしびれが出る状態」のことです。

私たちの首の骨の中には、脳から続く大切な神経の束が通っています。その束から枝分かれして、腕や手の方へと伸びていく神経の出発点を「神経根(しんけいこん)」と呼びます。ここが何らかの理由で圧迫されたり、炎症を起こしたりするのがこの病気です。

よく似た症状と間違われやすいのですが、以下のような違いがあります。

  • 寝違いとの違い: 寝違いは主に「筋肉」の捻挫のような状態です。数日で良くなることが多いですが、神経根症の場合は、首を動かした時に腕や手にまで響く痛みやしびれがあるのが特徴です。
  • 頸椎ヘルニアとの違い: 頸椎ヘルニアは急性発症が多く、頚椎症は慢性的に進行します。両方とも重度になると脊髄圧迫症状が現れますが、頚椎症はより緩やかに進行することが多いです。椎間板が原因か骨棘が原因かの違いになります。

2. なぜ起こる?主な原因について

頸椎性神経根症が起こる背景には、大きく分けて「加齢による変化」と「日常生活の負担」の2つがあります。

① 加齢による骨の変化

年齢を重ねると、首の骨の間にあるクッション(椎間板)の水分が減り、つぶれてきます。すると、骨同士がぶつからないようにトゲのような突起(骨棘:こつきょく)ができ、それが神経を触ってしまうのです。

② 不良姿勢(スマホ首・デスクワーク)

現代人に最も多い原因がこれです。

  • ストレートネック: 頭が前に出た姿勢を続けると、首の骨に過度な負担がかかります。
  • 長時間の同じ姿勢: パソコン作業などで首を固定していると、筋肉が硬くなり、骨への圧迫を強めてしまいます。

③ 急激な負荷やスポーツ

激しいスポーツや、交通事故(むち打ち)などの衝撃がきっかけで発症することもあります。


3. チェックしてみよう!主な症状

もし以下のようなサインがあれば、早めのケアが必要です。

  1. 片側の首から肩、腕にかけての痛み・しびれ: 左右両方に出ることは稀で、多くは片側だけに現れます。
  2. 首を後ろにそらすと痛みが走る: 上を向いたり、痛い方へ首を傾けたりすると症状が強まります。
  3. 手に力が入らなくなる: お箸が持ちにくい、ボタンがかけにくいといった「巧緻運動(こうちうんどう)」の障害が出ることがあります。
  4. 感覚が鈍い: 皮膚を触った時に、反対側と比べて感覚が薄い感じがする。

4. 自分でできる対処法とやってはいけないこと

「痛いからといって、無理に動かすのは禁物」です。

〇 やるべきこと

  • 安静にする: 痛みが強い時期(急性期)は、無理に首を回したりせず、楽な姿勢で過ごしましょう。
  • 保温する: お風呂でゆっくり温めることで、周囲の筋肉の緊張が和らぎ、神経の血流が改善します(※ただし、熱を持ってズキズキ痛む場合は逆効果なので注意が必要です)。
  • 枕の高さを見直す: 高すぎたり低すぎたりする枕は首のカーブを壊します。自分に合った高さに調整しましょう。

× やってはいけないこと

  • 無理なストレッチ: 「痛いから伸ばせば治る」と思い、グイグイ首を引っ張ったり回したりするのは逆効果です。神経をさらに傷つける恐れがあります。
  • 首をボキボキ鳴らす: 自分で音を鳴らす癖がある方は要注意です。骨の変形を早め、症状を悪化させる最大の要因になります。

5. 整骨院ではどのような施術をするの?

当院では、単に痛い部分をマッサージするのではなく、「なぜ神経が圧迫される状態になったのか」という根本的な原因にアプローチします。

  • 筋肉の緊張緩和: 首周りだけでなく、肩甲骨や胸の筋肉を緩めることで、首にかかる負担を分散させます。
  • 姿勢矯正: 猫背や巻き肩を改善し、首の骨が本来の正しいカーブを描けるように調整します。
  • 血流改善: 物理療法や手技によって、圧迫されている神経周囲の血流を促し、自己治癒力を高めます。

6. 総括

頸椎性神経根症は、放置しておくと手の握力が低下したり、夜も眠れないほどの激痛に繋がったりすることもある症状です。しかし、正しく理解し、適切なケアを行えば、多くの場合しびれや痛みは改善に向かいます。

「いつもの肩こりかな?」と我慢せず、自分の体の小さなサインに耳を傾けてあげてください。

もし、この記事を読んで「もしかして自分かも?」と思われたなら、一人で悩まずにぜひ一度当院へご相談ください。あなたの痛みの原因を一緒に見つけ出し、快適な日常生活を取り戻すお手伝いをさせていただきます。


次回のブログでは、首への負担を減らす「正しいデスクワークの姿勢」について詳しくお伝えします。どうぞお楽しみに!

「今のしびれが頸椎性神経根症によるものか、一度詳しくチェックしてみませんか? 気になる方はいつでもLINEやお電話でご相談ください!」