こんにちは。いつも当院のブログをご覧いただき、ありがとうございます。

私たちは毎日、無意識に「歩く」という動作を行っています。通勤、買い物、家の中での移動……。一説によると、人は一生のうちに地球を約4周分も歩くと言われています。

しかし、その「歩き方」を誰かに教わったり、自分でチェックしたりする機会はほとんどありませんよね。実は、歩き方の乱れは、腰痛や膝の痛み、さらには肩こりや慢性的な疲労の「隠れた原因」になっていることが多いのです。

今回は、意外と知らない「自分の歩き方のチェック方法」と、歩行が悪くなる原因、そして改善のための対処法をじっくり解説します。


1. あなたの歩き方は大丈夫?今すぐできる「3つのチェック法」

まずは、ご自身の歩き方が現在どのような状態にあるか、客観的に確認してみましょう。特別な道具がなくても、以下の3つのポイントでセルフチェックが可能です。

① 靴の底の「減り方」を確認する

お手持ちの、履き慣れた靴の底を見てみてください。

  • 外側だけが極端に減っている: ガニ股気味で、重心が外側に逃げています。膝を痛めやすい傾向があります。
  • 内側が減っている(または平らに減る): 扁平足や外反母趾の傾向があり、足裏のアーチが潰れています。疲れやすい足といえます。
  • 左右で減り方が違う: 骨盤がゆがんでいたり、足の長さに左右差が出ている可能性があります。

② 歩いている時の「音」を聞く

静かな場所を歩くとき、自分の足音に耳を澄ませてみてください。

  • 「スリッ、スリッ」と引きずる音がする: 足が十分に上がっておらず、つま先が地面に引っかかりやすい状態です。つまずきや転倒のリスクが高まります。
  • 「ペタペタ」と大きな音がする: 足裏全体で一度に着地しています。衝撃が吸収できず、膝や腰に直接負担がかかっています。

③ 窓ガラスに映る「シルエット」を見る

夜、お店の窓ガラスなどに映る自分の歩き姿を横からチェックしてみてください。

  • 頭が体より前に出ている(スマホ首): 重心が崩れ、首や肩に常に緊張を強いています。
  • 腕が前にしか振れていない: 肩甲骨が動いておらず、推進力が弱まっています。
  • 歩幅が狭い: 股関節が硬くなり、お尻の筋肉がうまく使えていません。

2. なぜ歩き方が悪くなるのか?「3つの主な原因」

以前はもっと颯爽と歩けていたはずなのに、なぜ歩き方は崩れてしまうのでしょうか。

原因①:インナーマッスルの低下

歩行において最も重要な筋肉の一つが、お腹の深いところにある「腸腰筋(ちょうようきん)」です。この筋肉は、足を前に振り出す際に使われます。デスクワークなどで座りっぱなしの時間が長いと、この筋肉が弱く、硬くなってしまい、結果として足が上がらず歩幅が狭くなります。

原因②:関節の柔軟性の不足(特に股関節と足首)

歩く動作は、足首が地面を蹴り、股関節が後ろにしっかり伸びることでスムーズに進みます。特に足首が硬いと、地面からの衝撃を逃がすことができず、膝や腰がその衝撃を肩代わりすることになります。

原因③:重心の崩れ(猫背・巻き肩)

スマートフォンの普及により、現代人の多くが前かがみの姿勢になっています。頭(約5〜6kg)が前に出ると、体は倒れないようにバランスを取ろうとして、膝を少し曲げた状態で歩くようになります。これが「老けて見える歩き方」の正体です。


3. 正しい歩行を取り戻すための「3ステップ対処法」

崩れた歩き方を修正するには、筋力、柔軟性、そして「意識」の3つが必要です。

ステップ1:股関節を柔らかくするストレッチ

歩幅を広げるためには、太ももの付け根を伸ばすことが効果的です。

  • やり方: 片足を大きく前に出し、後ろの足の膝を地面につけます。重心をゆっくり前に移動させ、後ろの足の付け根(前側)が伸びているのを感じながら20秒キープします。左右交互に行いましょう。

ステップ2:足裏の感覚を取り戻す

「土踏まず」のアーチを復活させるために、足の指でタオルを手前に引き寄せる「タオルギャザー」というエクササイズがおすすめです。これにより、足裏のクッション機能が回復し、ペタペタ歩きが改善されます。

ステップ3:歩行時の「意識」を変える

以下の3点を意識するだけで、歩行の質は劇的に変わります。

  1. 「かかと」から着地し、「親指の付け根」で蹴る: 足裏をローリングさせるイメージです。
  2. 後ろに腕を引く: 腕を前に振るのではなく、肘を後ろに引く意識を持つと、自然と肩甲骨が動き、歩幅が広がります。
  3. 5メートル先を見る: 目線を上げるだけで背筋が伸び、重心が正しい位置に戻ります。

4. 整骨院でのサポート:自分では気づけない「クセ」を直す

セルフケアをしていても、「どうしても右足だけ疲れる」「歩くと腰が痛くなる」という場合は、すでに骨格そのものがゆがんでいる可能性があります。

当院では、歩行分析を通じてお一人お一人の「歩き方のクセ」を可動域や筋肉のバランスから解析します。

  • 骨盤矯正: 左右の足の長さを揃え、スムーズに足が出る土台を作ります。
  • 筋肉調整: 歩行を妨げている硬い筋肉をほぐし、インナーマッスルが使いやすい状態にします。
  • 正しい歩き方のマンツーマン指導: 専門家の目から見て、あなたに最適な歩き方のコツをお伝えします。

5. 歩き方は「人生の質」を左右します

「歩くこと」は、単なる移動手段ではありません。正しい歩き方は、全身の血流を良くし、内臓の働きを助け、脳を活性化させます。逆に言えば、歩き方を整えることは、全身のあらゆる不調を予防することに直結するのです。

「最近、つまずきやすくなったな」 「長く歩くとすぐ疲れるな」

そんな小さなサインを見逃さないでください。歩き方は、何歳からでも変えることができます。

10年後、20年後も、自分の足で行きたい場所へ行き、見たい景色を見られるように。今一度、ご自身の足元を見つめ直してみませんか?

歩き方に不安がある方、どこが悪いのかプロに診てほしいという方は、ぜひお気軽に当院へご相談ください。私たちが、あなたの「健歩」を全力でサポートいたします!


次のステップとして

まずは明日のお出かけの際、「いつもより5cmだけ歩幅を広げてみる」ことから始めてみませんか?それだけで、使う筋肉が変わり、体が変わっていきますよ。