こんにちは。いつも当院のブログをご覧いただき、ありがとうございます。
「最近、膝が腫れて重だるい」 「膝の裏側がつっぱるような違和感がある」 「階段の昇り降りで、膝の中に何かが挟まっている感じがする」
そんな症状にお悩みではありませんか?病院で「膝に水が溜まっていますね」と言われると、「えっ、注射で抜かないといけないの?」「抜くと癖になるって聞くけど大丈夫?」と不安になる方も多いはずです。
実は、膝に水が溜まるのは体からの「膝が火事ですよ!」というSOSサインです。 今回は、膝の水が溜まる本当の原因と、再発させないための治し方について、一般の方にもわかりやすく徹底解説していきます。
1. そもそも「膝の水」の正体は何?
「膝の水」と言われますが、これは水道水のような水ではありません。正体は「関節液(かんせつえき)」という、元々膝の中にある潤滑油のような液体です。
通常、膝の中には数ミリリットル程度の関節液があり、関節がスムーズに動くための「潤滑油」と、衝撃を和らげる「クッション」の役割を果たしています。
ところが、膝の中で炎症(火事)が起きると、体はその炎症を冷やそうとしたり、傷ついた部分を守ろうとして、火消しのための「水」を大量に分泌します。 これが、いわゆる「膝に水が溜まった」状態です。つまり、水そのものが悪いのではなく、水を出さざるを得ない「炎症の原因」がどこかにあるということなのです。
2. なぜ水が溜まるのか?引き起こされる主な原因
膝の水を根本から治すためには、まず「なぜ火事が起きたのか」を知る必要があります。
① 加齢による変形(変形性膝関節症)
最も多い原因です。軟骨がすり減り、その破片が関節を包んでいる「滑膜(かつまく)」を刺激することで炎症が起き、水が溜まります。
② 突発的なケガ
スポーツや転倒などで、半月板(はんげつばん)や靭帯(じんたい)を痛めた際に、修復反応として大量の液が出ます。
③ 膝への「負担の集中」
実はこれが盲点です。
- 足首や股関節が硬い: 他の関節が動かない分、膝が過剰に動かされ、摩擦で炎症が起きます。
- 筋力低下: 太ももの筋肉が衰えると、衝撃を吸収できずに関節がダイレクトにぶつかり合います。
④ その他の疾患
痛風、偽痛風、リウマチなどの全身疾患が原因で膝に水が溜まることもあります。これらは専門的な血液検査などが必要になる場合があります。
3. 「水を抜くと癖になる」は本当?(誤解を解く)
ここで一つ、よくある誤解を正しておきましょう。 よく「一度水を抜くと、癖になって何度も溜まるようになる」と言われますが、これは医学的な間違いです。
正しくは、「水の原因(炎症)が治っていないから、抜いてもまた溜まる」だけなのです。 炎症という火が燃え続けていれば、消防車(水)は何度でもやってきます。注射で抜くのは、溢れた水を片付けて一時的に楽にする「対症療法」であり、癖にしているのは注射ではなく、膝の中の炎症そのものなのです。
4. 膝の水を根本から改善するための「治し方」
水が溜まっている時、どうすれば根本的に治るのでしょうか。段階を追って説明します。
ステップ1:急性期の処置(RICE処置)
腫れがひどく、熱を持っている時は、まず炎症を抑えることが先決です。
- Rest(安静): 無理に歩き回らない。
- Icing(冷却): 氷嚢などで15分ほど冷やし、炎症の火を鎮めます。
- Compression(圧迫): サポーターや包帯で適度に圧迫すると、水の吸収が促進されます。
ステップ2:水が溜まる「原因」へのアプローチ
炎症が落ち着いてきたら、ここからが本番です。当院では以下の点に注力します。
- 骨盤・骨格の調整: 重心が外側に寄っていたり、骨盤がゆがんでいると、歩くたびに膝の内側に無理な力がかかります。この「ゆがみ」を整えない限り、またすぐに火事が起きてしまいます。
- 筋力トレーニング(天然のサポーター作り): 特に重要なのが、太ももの内側の筋肉(内側広筋)です。ここを鍛えることで膝のお皿が正しい位置で動くようになり、摩擦による炎症を防げます。
- 周辺関節の柔軟性アップ: 膝の身代わりとなって動いてくれる股関節と足首を柔らかくすることで、膝にかかるストレスを分散させます。
ステップ3:生活習慣の見直し
- 体重のコントロール: 体重が 1kg 増えると、歩行時に膝にかかる負担は 3kg 増えると言われています。
- 靴選び: クッション性の低い靴や、かかとが削れた靴は膝の天敵です。
5. 整骨院での施術:当院ができること
当院では、「水を抜いて終わり」ではなく、「水が溜まらない体」を作ることを目標にしています。
- 物理療法: ハイボルトなどの最新機器を用い、手では届かない関節内部の炎症に直接アプローチし、水の自然吸収を促します。
- 手技療法: 膝を引っ張っている周囲の筋肉(筋膜)をリリースし、関節の遊びを作ります。
- 運動指導: 膝に負担をかけない歩き方や、自宅でできる簡単な筋トレ(等尺性収縮トレーニングなど)を丁寧に指導します。
6. 総括:膝の水を放置せず、根本改善を目指しましょう
いかがでしたでしょうか。
膝に溜まった水は、決して敵ではありません。あなたの膝を守ろうとして集まってくれた、体からの大切なサインです。
大切なのは、「水を抜く・抜かない」の議論ではなく、「なぜ水が溜まるほど膝が悲鳴を上げているのか」を突き止めることです。痛みが引いたからといって放置してしまうと、関節の変形が進み、将来的に歩行が困難になるリスクも高まってしまいます。
「水が溜まっている気がするけれど、どこに行けばいいかわからない」 「何度も水を抜いているけれど、一向に良くならない」
そんなお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度当院へご相談ください。あなたの膝がなぜ「火事」を起こしているのかを一緒に見つけ出し、再び元気に歩ける毎日をサポートさせていただきます。

